紙屋悦子の青春

監督：黒木和雄
2006年／日本

敗戦の色濃い昭和20年・春。両親を失ったばかりの娘・紙屋悦子は、鹿児島の田舎町で優しい兄・安忠、その妻・ふさと肩を寄せ合う慎ましい毎日をおくっていた。そんな彼女が胸に抱く願いは家族の平穏と、密かに想いを寄せる兄の後輩、明石少尉の無事だけである。ところがある日、兄は明石少尉の紹介で親友の長与少尉との見合いを悦子に勧めてきた。海軍特攻隊に志願し、死を目前に、明石は再々の人を親友に託そうとしたのだった……。