鬼頭莫宏 小学館

十五人の少年少女が、巨大ロボットを操って敵と戦うという「ゲーム」に、海辺で出会った不思議な青年に誘われる。
念じるだけで動くロボット、襲い来る敵、蹴散らされる生命。
危険なゲームが始まった。
「なるたる」同様、鬼頭莫宏らしい容赦のなさ。
描写が残酷だとか、展開がどうだとかではなく、本来はただの無力な存在でしかない少年少女が、巨大な力を手に入れそれを思うまま行使する、という、容赦のなさ。
正義感とか、使命感とか、「ぼくらの地球を守るんだ!」みたいな子供臭さとは無縁な物語。
巨大な力をふるう快感、他者を屈服させる快感、湧き上がる優越感。
子供って、無邪気で残酷な生きものです。