監督:イ・チャンドン

海辺の村にソウルから所長として赴任してきた若い女性警官ヨンナムは、14歳の少女ドヒと出会う。ドヒは実の母親が蒸発し、血のつながりのない継父ヨンハと暮らしていて、日常的に暴力を受けている。無数の傷跡がドヒの過酷な日々を痛々しく語っていた。村人達は老人ばかりの集落で、若くして力を持つヨンハの横柄な態度を容認し、ドヒに対する暴力ですら見て見ぬふりをしている。そんな状況にひとち立ち向かっていくヨンナムは、ドヒにとって守ってくれる唯一の大人だった。秘密を抱えて孤立するヨンナムもまた少女の笑顔に癒されてゆくが、やがて激しく自分に執着するようになってきたドヒの存在に少し戸惑いを憶える。
ある日、偶然にもヨンハは衝突を繰り返していたヨンナムの過去を知り、社会的に破滅へと彼女を追い込んでゆく。ヨンナムを守るため、すべてをかけてドヒは危険な選択をする…。