監督:アラステア・フォザーギル
2007年 / ドイツ・イギリス

今からおよそ50億年前、巨大な隕石が地球に衝突し、その衝撃により地球は23.5度も傾いてしまう。この傾斜は四季の移ろいや多様な地形を地球にもたらし、生命の誕生に重大な役割を果たすこととなった。北極を基点に地球縦断の壮大な旅に出た撮影隊は、ホッキョクグマ、象、ザトウクジラの親子に導かれ、さまざまな命の営みに出会う。
まあ確かに映像はきれいなんじゃないですか。
でも、NHKスペシャルとの違いは特に見いだせない。
ていうか、人間のエゴ丸出しなのが気持ち悪い。
環境破壊、絶滅の危機と言うけれど、じゃあ46億年の歴史の中で、地球の環境が微塵も変化せず、絶滅する種がいなかったのかと逆に問いたい。問い詰めたい。
大体、地球上にはもともと酸素なかったんだよ?
それなのに光合成できる奴らが台頭してきて、やたらめったら酸素を吐き出すから大気の組成が変わってしまった。
これって、原始の地球における「環境破壊」でしょ。
それってどうなの。そこは気にならないわけ。自分たちの生まれる遙か昔のことなんて知ったこっちゃないよ、ってこと?
大体、破壊って何事。
たかだか数十年、数百年、精々で数千年のスパンでしかものを見られないくせに、如何にも大局を見据えてます的な物言いをする意図が分かんない。
こういう環境モノを見たり耳にしたり読んだりする度に思うんですけど、なんでこういうことを主張する人たちは人間を自然からはじき出して考えるんでしょう。
人間だって地球の生んだ自然物ですよ。いまはたまたま大勢力を誇っているけれど、結局地球に包まれることでしか生きられないんだから、その内滅びますよ。
それだって地球にしてみたら取るに足らない些細なこと。
1億年前に恐竜が繁栄し絶滅していったように、1億年後の未来では「なんかこの時代ほ乳類が繁栄してたらしいよ」「でも絶滅しちゃったんだー」「地球に隕石でもぶつかって環境の激変でもあったんじゃない?」みたいなこと言われておしまいですって。
自分たちは特別な存在なのだと思いこみたいのは勝手ですけど、その浅ましくも醜いエゴを、如何にも「自分以外の誰かのためにやってるんですよ」的な薄汚い仮面で飾りたて、大義名分として掲げるのは止めてほしい。
同じ人間として、見ていて恥ずかしくなる。
アース
http://earth.gyao.jp/