監督:藤原健一
2003年/日本

渋谷で、大量の死者を出す爆破事件が発生。犯人は14歳の少年。彼は、わずか4年で出院する。
爆破事件で最愛の家族を失った刑事、少年の父親、そして少年。
息子は父親の愛情を受け入れることができるのか?
昨今、少年犯罪の増加には驚かされるばかりですが、結局報道されるのは事件のあらましと裁判まで。
そしてワイドショーではしたり顔の有識者とやらが、「心の闇」だの「ゲームや漫画の影響」だの勝手なことを適当に並べて喜んでいるわけです。
この『イズ・エー』は少年犯罪、それも出院後を描いた作品ということで、一体どういう描かれ方をするのかが気になっていました。
見てびっくり。
肝心要の少年はほとんど描かれていませんでした。
彼、そして爆破事件を中心とするならば、その周囲。被害者、そして少年の父親。そうした周辺をきっちり作り彼を描かないことで、逆にその中心をはっきりと浮き彫りにしていました。
非常にできの良い作品だったと思います。
そして小栗旬。
知らなかったですよ、こんないい演技する人だったんですね。
彼、台詞は決して多くないんですが、微妙な表情や仕草、雰囲気でがっつり芝居してます。すごいや。
[is-A.]
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