監督・脚本:荻上直子
2004年/日本

治子は、なかなかクラスになじめない、いやなじまない帰国子女。ひょんなことから、半ば強制的に俳句部へ。同じように集まってきたのは、外見重視のチアガールをはずされたマコ、万年野球部補欠のまま甲子園の夢破れた山岸、治子にあこがれる不思議ウクレレ少女Pちゃんに寡黙な写真部員ツッチーこと土山。てんでバラバラな五人は気弱な顧問教師のマスオちゃんと共に俳句甲子園を目指すことになるが、俳句に関しては山岸以外ズブの素人。何やら恋の予感も手伝って前途多難な彼らの行方は!?
文化系スポ根ムービー。
いや、「文化系」と「スポ根」って、矛盾してるじゃんというツッコミはなしの方向で。
『ロボコン』と同じ系列だと思っていただければ間違いないです。
不自由な二択を迫られる主人公、弱小クラブ、まとまりのない仲間たち、現れる強敵、激しい挫折、それを経てまとまる仲間、そして努力・友情・勝利!
みたいな。
ほんとに、パターン通り、お約束通りの展開です。
そうしたお約束を踏襲していながら、一個の作品として輝いているのは、さすがとしか言いようがないです。
ただ、なんでPちゃんがウクレレなのか、とか、みんなが俳句にのめり込んでいく過程をもう少し書いてほしいな、とか、微妙に気になるところはありますが、全体的にポップで、ちりばめられた笑いがさらに作品の明るさを演出していて、すんなりと見ることができました。
おもしろいなぁ。
学園モノのおもしろさを再確認させられた感じです。
いいなぁ。さわやかで。
タイトルに「恋は」と、ついてますが、実は作品中では恋はそれほど進展しません。エンディングでも答えは出てません。
でも、それがいいんです。
全部に決着をつけないことで、あくまでこの作品は「俳句」をメインに高校生の一夏を切り取ったんだなぁ、という感じがします。
もう一回くらい見に行ってもいいかな。
来週までやってるし。
恋は五・七・五!
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