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監督・脚本:キム・ギドク
2004年/韓国
samaria.jpg
チェヨンとヨジンは普通の高校生。その夢は、いつか一緒にヨーロッパ旅行をすること。そんな二人が夢のために始めたことは援助交際だった。ヨジンはその行為に嫌悪感を覚えながらも、チェヨンのために金の管理と見張り役をするようになる。そんなある日、ヨジンが見張りを怠った一瞬の隙をついて警察が踏み込み、行き場を失ったチェヨンはヨジンの目の前で飛び降りてしまう。遺されたヨジンは、金を男たちに返すことを決意する──。


予告編のはかなさとせつなさ、そしてなによりもそのうつくしさが胸に突き刺さりました。
援助交際と親友の死を通して女子高校生を描くのだとばかり思っていましたが、実際見てみるとそれだけではないどころか、それはあくまでもひとつのファクタでしかないことを見せつけられました。
思いもかけない不意打ち。
しかもボディーブロー。
これはかなりダメージでかいです。しかも、じわじわと効いてくる。そして効果が長い。

韓国作品というと、どうしても過剰な演出に過剰な作風という印象が拭えませんが、この作品は過激なものを扱っているのにあくまで淡々としていて、それが余計に見ていて苦かったです。

ラスト近く、ヨジンが残酷な夢を見ますが、その夢の方がその後に訪れる現実よりもずっと救いがあったと思います。でも、救いがある代わりに、作品としての余韻は失われてしまう。
たとえ救いはなかったとしても、あのエンディングはこれ以外にないというくらいにうつくしい。
ブラックコーヒーの良さってこんな感じなのかな、と思いました。
思わず顔をしかめてしまうほど苦いけれど、その苦さがあるからこそ他のなにもかもを引き立てるんですね。



サマリア
http://www.samaria.jp/
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