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柳原望 / 白泉社
otogi_bunko.jpg
時は戦国。安住の国の千沙姫が、加賀の国にお輿入れです。姫はまだ見ぬ花婿に期待いっぱい! ところが許嫁の一清様は急の戦に出陣し、千沙姫はたった2人の国許の侍女と、加賀の館で待つことに…。不安を募らせた姫は、ついに「実家に帰らせていただきます」宣言!? はてさて、呑気で一途な姫様は、お伽話のように幸せになれるでしょうか!?
ハッピー時代ロマンス一清&千沙姫シリーズ5編に、初々しい新婚のふたりを描く描き下ろし「お伽話の夜」を収録!!


来たー! 一清&千沙姫シリーズ、待望の文庫化です。
しかも描き下ろし付き。
先週のインテックスで、この描き下ろしの縮小版が印刷された豆本(組み立てはセルフで)をもらったのですが、小さすぎて解読はできても楽しむには至らず、こう、なにも知らないのならともかく、下手に内容を知っているだけに悶々としていました。
堪 能 。 大 満 足 。

収録作品は、コミックスの並びと同じです。
まぁ、一応コミックスの方も本編は時系列順になっているわけですし、当たり前といえば当たり前ですが。今回の文庫では、一清&千沙姫シリーズが『わがまま姫の反乱』まで、まるっと収録されている形になります。

読めば読むほどに味の出てくる、まるでスルメのような(笑)柳原作品ですが、今回、この文庫を読んでいて、「わがまま姫の反乱」の中の、千沙姫が一清様に菊ちゃんのことを問いただすシーンに改めてしみじみとしてしまいました。
ここで、一清様は言葉半ばにして回想の世界に入っちゃって、千沙姫置いてきぼりくらいます。でも、千沙姫は促すことも現実に引き戻すこともせず、隣でぺたんと座り込むんです。そして、一清様が困った表情になれば千沙姫も困った顔になり、一清様が笑うと千沙姫も笑顔になる。
なにひとつとして言葉にしていないのに。一清様の頭の中が、千沙姫に伝わっているはずはないのに。それでも、彼女は困るし笑うんです。
そこに漂う濃密な空気を思うと、涙がこぼれてしまいました。

描き下ろしの「お伽話の夜」。
すげ。読みながらわあわあ叫んでしまいましたよ。外で読まないでおいて本当に良かった……。
千沙姫に行間について教えるママに笑ってしまう。なんだそのオペラ歌手みたいなの(笑)。性格変わってません? とちょっと思いましたが、次のページのパパとのやりとりを見て思い出す。そうだ、この人、お茶目度結構高かったんだったよ。
大量の手紙の中からすぐに目的のものを抜き出す一清様。あそこの千沙姫が、めちゃめちゃかわいい。悶えた。も、思いっきり悶えた。
あの幸せそうな二人の表情。

 一清さまの体温が ほんの少し上がったのがわかりました
 行間って ことばだけじゃないのね

あの二人がどうやって……というのはかなり大きな謎だったわけですが、なるほどなるほど。謎氷解。
一清様の後朝の文、いいなぁ。人柄がにじみ出てて。こんなあったかい人になりたいなぁ。これだけひねくれたらもう無理かなぁ。じゃ、せめてこんなあったかい人のそばにいたいなぁ。それもこれだけひねくれてたら(以下略)。
ま、それはともかく、改めて一清様に惚れなおしました。僕が。
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