藍川さとる / 新書館

いとこの真理亜にとって自分はちょっと特別な存在だと思っていた和希は、合同文化祭準備のさ中、自分と同じ顔をした少女・琴子に出会う。
しかも彼女は真理亜がひとめぼれした相手。
「顔が同じならいいのか──!!」驚愕する和希だが──!?
[収録作品]
異星人交差点 サンクス ア ミリオン 週末のこいびと
二冊同時刊行とか。
いやっほう。
しかし残念ながらこっちには未収録作は入っていないのでした。
でもいいんだ。だって大好きだから。
こうして藍川さとるの作品を読んでいると驚きます。
いまの自分の考えの切れっ端がそこかしこに落ちている。
自分が悩んで悩んで到達した思いを、当たり前のように登場人物達が語っていたり、その逆、あっさりと自分が持っていた考え方を、登場人物達が悩んで悩んだ末に手に入れていたり。
前者だけなら影響をもろに受けたんだなぁ、という感じですが、後者もあるということは、やっぱり周波数が近かったんだなぁ、と実感できます。
ほんと、この人に出会えて良かった。
いやー、それにしても和希はいいなぁ。琴子と絡むと相乗効果でさらにいい。
それに、表紙めくったとこにあるカラーイラスト。
明さんの魅力満開の視線に、お子様和希のかわいらしさ!
あぁ……「晴天なり。」シリーズも、四月下旬に出る文庫三巻を以てとうとう終わりですか。
ついに出たのはうれしい限りですが、代わりに引導を突きつけられちゃうんですねぇ。