藍川さとる / 新書館

「一緒に地球征服にむけて手を組まないか?」
旧校舎で迷っていたミナトに声をかけてきたのはアレでナニな言動で有名な国分寺センパイ。
彼と目があっただけで恐怖にかられ、動悸、息切れ、目眩に襲われるミナトは、その感情を恋だと思いこんでいた。
だが一方の国分寺もまた、無自覚に自分に信号を送っているミナトから目が離せなくなっていたのだ──。
間違いから始まる電波系ボーイズ・ラブコメ!!
来たよーとうとう来たよー『純情えれきてる』文庫化!
まぁ、描き下ろしが表紙とあとがき1ぺーじのみというのは非常にさみしいところではありますが、うれしいことには変わりなく。
あ、あと、第1話の扉がカラーで収録されているであります(単行本では白黒だったからね)。
あはーん、やっぱりいいなぁ。藍川さんの言葉は、ものすごくすとんと落ちてくる。
「えれきてる」はボーイズラブものということで、「晴天なり。」シリーズと比べると、恋愛における基本的姿勢を問う言葉が多い。
これがどれもこれも実にすばらしく、自分の感覚とぴったりくるから読んでいて気持ちいい。
「「運命」なんてのはコンパスで測る方位みたいなもんでさ 信念しかり 宗教しかり とりあえずそれがありゃ進路を決められる たとえその針が狂ってたとしてもさ」
「でも恋愛ってそんなもんじゃない? ぜえーんぶ勘違い!」
「宗教とかに走る奴いるだろ 国分寺みたいな電波系でもオカルト系でもいいけど 恋愛ってさある意味ああいうのと同じなんだと思うよ」