尾田栄一郎 / 集英社

G・M号の処遇をめぐり激突してしまうルフィとウソップ。悲しき闘いの果てにルフィは、船長として衝撃の決断を下す!! 激震走る麦わら一味の行く末は…!?“ひとつなぎの大秘宝”を巡る海洋冒険ロマン!!
「ONEPIECE」を読んで思うことは、尾田栄一郎は天才だ、ということです。
絵が上手いとか、構成がすごいとか、キャラが魅力的だとか、ストーリーが良いだとか、そういうことなんかでは全く以て微塵もなく、ただただ、「かっこいい」、というこれに尽きます。
以前「最遊記」の感想に「中途半端にかっこよさげなシーン」と書きましたが、あっちはなんか分かるんですよ。「あ、狙ってるな」ってのが。んで、なんか醒めちゃう。
でもね、「ONEPIECE」は半分くらいは不意打ちのように胸をえぐるんです。そして、もう半分くらいは狙ってるのが分かるんですが、それでもなお胸を揺さぶる強烈な力を持ってるんです。
“少年漫画的なかっこいいシーン”を描かせたら、この人の右に出る人はいないでしょう。
「バカ野郎…!!
お前がおれに!!!
勝てるわけねェだろうが!!!!」