森博嗣 / 講談社

過剰に装飾された密室で発見される宙吊り死体。
室内にセットされたビデオカメラが、死体発見の一部始終を記録していた。
「Φは壊れたね」がそのタイトル──。
森ミステリの新シリーズ。おなじみのキャラクターもちらほら登場します。
前作の「四季」もそうでしたが、今作も中身は二段ではなく一段でした。読みやすいといえば読みやすいけれど、なんだか物足りなさを感じたのも事実でした。
物足りなさといえば、内容に関しても、今回はそれを感じました。
薄い、というか。
読み終えて、「え? これで終わり?」みたいな。
盛り上がりがないというかなんというか。
新たに登場したキャラクターにまだ愛着がもてないからでしょうか。
次回作、「θは遊んでくれたよ」に期待、です。
今度はギリシア文字シリーズとでも呼ばれるんでしょうかね。