西尾維新 / 講談社

「──諸手をあげて、喜べよ」
人類の最終存在、橙なる種・想影真心を伴って、「僕」こと“戯言遣い・いーちゃん”の前に「狐面の男」は現れる。
バックノズル・ジェイルオルタナティブ……。
“運命”の最悪の傍観者たる彼が唱える“世界の法則”は、この世の“真理”そのものなのか!?
ここまで待たされてしまうと、嫌が応にでも期待は高まりますね。
あんなすげえ前フリでひっぱられていたこちらとしては、もう、初っ端からド派手な舌戦を期待していたのですが……。
はっきり言って、期待はずれ。
うぅー、(前)はまだまだ準備段階だと長い目で見ていられたんですが、(中)もこれってどういうことー。
なんだかあらすじを読んでいるような気分。
確かになにかしら事態は動いているんだろうけど、物語を読んでいる気がしない。
もしかして、西尾維新、広げた風呂敷を畳むの苦手……?
というか、広げすぎて畳むのにいっぱいいっぱい……?
まぁいいや。
とりあえずきちんと最後まで読んでみないことにははじまりませんものね。
零崎人識再登場ー。
人間失格と欠陥製品のやりとりがこの巻の最大の見所だと思います。