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浅暮三文 / 集英社
erusaremu.jpg
聖地が動いた。1匹の犬とともに。
そして人間たちと「土」との長い長い物語が始まる。

ある日突然、聖地エルサレムが目覚めた。そして聖地が移動する。
寓意に満ちあふれた物語でした。
聖地を巡って右往左往する人間。そこに絡む利権、思惑、そうした小賢しい人間の卑小な思いを気にとめることなく、聖地は移動します。
「土」である聖地は、「土」であるために海に還ろうとするのです。

これは「土」と人間の物語ですが、聖地とともに旅をする犬のブラッキー。彼もまた、その対立の縮図として描かれます。
困難に見舞われながらも挫けず、死の淵に立ったときは自然の祝福をその身に受ける。
入れ子構造、というほど複雑ではないですが、この二重構造が物語の奥に潜むものの理解の良き助けとなります。

エゴをエゴとして受け止め、いかにして処理するのか。そういうお話でした。
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