村山由佳 / 集英社

もうすぐ離れて暮らさなければならない。鴨川での生活に思いをはせ目を輝かすかれんを前に、勝利の思いは募る。そんなある日、かれんは、転職と移住の件を両親に打ち明ける。ところが二人は猛反対! ついに話は予期せぬ方向に……。穏やかだった花村家に異変!? かれんの自立に、波紋が広がる!!
今回はかれんの鴨川行きがメイン。それをめぐってのお話となります。
故に、星野りつ子はちょろっと顔は出すけれど、あくまでそれだけ。彼女の気持ちも分からないでもないんですが、それだから余計に腹立たしい。久しぶりにメインが勝利とかれん一直線だったおかげで、今巻は徹頭徹尾かれんのかわいらしさに悶えられました(駄目人間)。
毎回、このシリーズを読むたびに思ってますが、かれんかわいすぎ。
こんな女、物語だからこそ存在できるんだと自分に言い聞かせてみてもまるで駄目。かわいくてたまりません。
「違うの」かれんが首を振ふる。「ヤなんじゃないの」
(中略)
「そうじゃなくて、逆なの」
「……え?」
「と、止まらなくなっちゃうのは、ショーリだけじゃないってこと」
うーわー……。
これはなんですか。
新手の拷問ですか。
耳まで真っ赤に染めて好きな女がこんなこと言うんですよ。
ドリーム入ってんじゃねえよ、という至極当然のツッコミは通じません。
いくらドリームと分かってはいても、これは破壊力ありすぎです。
次は順調に行っても来年……。
あう。長いよ。