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恩田陸 / 集英社
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変わりゆく日々に少女が見たのは、時を超えた約束と思い。
懐かしさと切なさの魔法がきらめく感動長編。


明治時代の日本、東北の農村に暮らす少女がふしぎなちからを持つある一家と出会い、そして別れるまでの物語。
物語は少女の口を通して語られる回想という形式で、地の文がとてもやわらかい。タイトルが蒲公英草紙であることも相まって、なんだかふんわりとしていてあたたかい印象を受けます。
全体がそうしたものにくるまれているせいか、ふしぎなものに対する垣根が低いような気がします。決して夢見がちな少女ではないのですが、そう、ふしぎがふしぎとしてまだかろうじて市民権を得ていたことに、納得できてしまうのです。

常野物語、とついたサブタイトル。『光の帝国』は未読なのでなんとも言えませんが、このなんとはなしの据わりの悪さは、大きなバックボーンを持つ作品であるからなんでしょうか。
これ一冊で完結するものではないから。
あのラストは、そうした思いを喚起させられますよ。
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