タカシトシコ / 理論社

東京・新都庁の上空に異空間が…。一枚のポストカードに、魔法使いからのSOSが発信されていた。魔法が大好きなカナが異次元の戦いに巻き込まれる、夏のファンタジー。
魔法使いや物語が大好きな少女が異世界の大魔術師と知り合い、異世界の戦いに巻き込まれていく。
いやぁ、いいですね、わくわくしますね。
主人公の女の子が知恵と機転で敵の手から魔術師を守る場面はわくわくしっぱなしでした。ただ、いくら魔術師が力を貸しているとはいえ、主人公が魔法を使うのがちょっと残念でした。「特別な力などないけれど、知恵と勇気と行動力で大冒険」というのが好きなので。
ラスト、異世界の住人である彼らにはやはり別れが訪れます。しかし湿っぽさは微塵もなく、実にあっさりと別れます。そしてすべての始まりだったポストカード……。じーんときてしまいました。
これはお話の本筋とは全く関係のない感想ですが、「ままさん」「カナさん」という呼び名に激しく萌。しかしお父さんが「ぱぱさん」ではなく、なぜ「とうちゃん」なのかが気になります。