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ダイアナ・ウィン・ジョーンズ / 徳間書店
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魔法が本当に存在する国インガリーで、三人姉妹の長女に生まれたソフィー。「長女は何をやってもうまくいかない」という昔話のパターンが実現したかのように、ある日ソフィーは、『荒地の魔女』に呪いをかけられ、九十歳の老婆に変身させられてしまう。家族を驚かせたくないと家でしたソフィーは、空中の城に住む、うぬぼれ屋で移り気な若い魔法遣いハウルのもとに、掃除婦として住み込んだ。ハウルに魔力を提供している火の悪魔とこっそり取引したり、ハウルの弟子と、七リーグ靴をはいて流れ星を追いかけたり。謎のかかしや、犬人間も現れて……? やがてハウルの意外な素顔を知ったソフィーは、力を合わせて魔女と闘おうとするが……?

ジブリのおかげで一躍有名になった作品です。
ジブリの映画の方は「えー?」という感じで大しておもしろくもなかったのですが、こちらは素直におもしろかったです。

『九年目の魔法』『私が幽霊だった時』と比べると、こちらはずいぶんすっきりしている、という印象を受けます。
物語におけるカオスがより少ない感じ。真ん中に据えられたのがハウルとソフィーの恋物語(といっても、あるかなきかのものですが)で、それを飾るようにさまざまな事象が盛りつけられていたからでしょうか。

あと、なんといってもDWJの魅力といえば古典へ捧げられたオマージュがあげられると思うのですが、読んでいてそれが実に自然に盛り込まれていておもしろい。
物語本筋に加え、それらがところどころで、または大胆に絡んでくるのでわくわくが止まりません。

“弱虫魔法使い”ハウルと、“長女のジンクス”を打ち破るソフィー。
ぴりりと効かせた皮肉が、また読んでいて心地良い作品でした。
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