作:DreamChop / 劇団ドリームチョップ

蒲公英の根っこはほろにがく、そして強く・・・
私たちも、そうやって生きていく。
ある喫茶店に集う三人の女性の物語。
子供を持ちながら働くウエイトレス。
子供が欲しくてたまらない人妻。
仕事一筋に打ち込む中間管理職。
結婚するということ、子供を持つということ、子供を育てるということ。
そうしたことについてのお話でした。
なんというか……面白味のない作品でした。
前回見た二人芝居は結構好みで、期待していたんですけどね。
せっかくキャストが五人もいるのに、かけあいや絡み合いがないよ?
キャラの書き込みが薄いせいか、話を進展させるため(というか、問題を提起するため)の台詞がとても不自然。なんでそうなるの? みたいな。
メイン女性三人のキャラがはっきりしている分、これらそれぞれの立場が絡み合っていくのだろうなぁ、と思って見ていました。
途中まではまぁまぁそんな感じで、
「自分はどうあっても自分なんだから、それでいいのだ!」
と叫んだりしていたんですが。
せっかく三者三様の立場でスタートしたのに、最後は三人とも同じ位置にゴールしてしまいました。
えぇー?
結局、結婚するっていいね、子供を持つっていいね、みたいな感じで締めくくられてしまいました。
どうせお話として作るなら、真逆の方が良かったのに、と思います。
スタート地点は同じで、ゴールが別々。
同じところから、どういう過程を経てそれぞれの結論にたどり着くのか。そこをじっくりと描けば、同じテーマでもぐっと深みも増すし、役者同士のかけあいも作れたのではないかと思いますよ。
しっかりとした舞台を作る劇団だけに残念。
なんか毎回同じようなテーマで同じ着地点を見せるそうで、いろんな意味で次回公演への期待が高まろうというものです。