作・演出:GSI / 劇団ジョキャニーニャ

会社はリストラされ好きなあの子にはフラれ、実家に連れ戻されそうな貞光君。
自称宇宙人、見た目ドラえもんの石井君。
有休を取ってやってきた貞光の姉、良乃。
父親の会社が倒産しそうな貞光の想い人、夏子ちゃん。
庶民感覚を学ぶため働いている大金持ちの御曹司で夏子ちゃんの想い人、木沢君。
僕と彼と彼女と彼女の思惑が乱れ飛ぶ。
コメディでした。
しかも、力一杯。全力でコメディでした。
すばらしい。ひさしぶりに、「舞台を見た!」という感じを味わいました。
役者さんのテンションもさることながら、全体の構成・演出もすごくしっかりとしていました。テンションと笑いで細かいところを有耶無耶にし、勢いで乗り切るというのではなく、しっかりと作り込まれたコメディ。
非常におもしろかったです。
真面目な北陸人だとか、文化都市金沢だとか。普段はなんとも思いませんが、金沢の劇団を見ているとなんとなく納得してしまいます。ドラマ性を重んじ、真面目に芝居をこなすのが悪いとは、もちろん言いません。それはそれでOKなんです。ただ、それがすべてじゃない。
芝居のおもしろさは、良くも悪くも役者と観客の距離の近さであり、臨場感であり、迫力であると思います。
こうした勢いのある劇団には、これからもがんばって欲しいです。