作:古城十忍 / 劇団夢宇人

小学校5年生の少女と70歳の老女の物語─
二人には隠された共通点がある。少女と老女の思い出の時間を行き来しながら二人は次第に友情を深め、心の中の大事な人に想いを馳せる。
まず開演前にびっくり。
すでに「チケット完売です」の文字が! 開場してから席に着くと、あれよあれよという間に満席。椅子が足りなくて地面に座布団敷きだしましたよ。
地方のアマチュア劇団としては格段の集客率じゃないですか。
見て納得。
質の高い舞台を作ります。
今回のお話は少女と老女の対話が基本となる、スタンダードなお芝居。
話の内容も展開もどこにもひねったところがないからこそ、質の高さ、完成度という点が浮き彫りになる。
「生きることとは」(と、いうと、ちょっと大袈裟かもしれないけれど)について真っ向から挑戦したという感じです。
主人公の片割れの少女。小学生です。
少しませた感じで、ほんのちょっとだけ感受性が強くて賢しい。それでいて、非常に子供っぽい愚かさと無神経さと鈍感さを持っている。まぁ、どこにでもいる成長期の子供ですね。
全体を通してそれが見事に表されていたことは非常にすばらしいことなのですが、ラスト、ちょっと物わかりが良すぎたんじゃないかな、と思います。
そこがちょっとだけもったいない。
劇団夢宇人
http://munin.cool.ne.jp/