今年の1月から3月にかけて放送されていたドラマのスペシャル版。
スペシャルが放映されるってことは人気があったんですかね。
で。
内容としては、連続ドラマであえて決着をつけなかった部分――和平と千明の関係に決着をつける展開。
ともすれば蛇足になりかねない作りですが、実際見終わってみるとそんなことはなく、とても良くできていました。
やはりこの脚本家はいいなぁ。
東日本大震災以来、右も左も猫も杓子も馬鹿の一つ覚えのように「絆」だの「つながり」だのが声高に叫ばれていましたが、このドラマはそこのところが軽妙でおもしろかった。
クサくなったり気恥ずかしくなったりしがちな家族愛ですが、中井貴一演じる和平がピエロとなったおかげでそこは安心して見ていられる。
それに、なんといってもこのドラマの見どころは、その和平と千明の掛け合い。
立て板に水のごとく繰り出される言葉の応酬は、脚本はもとより、役者の力量をまざまざと見せつけてくれます。
これだけの掛け合いができるのに、会話劇に逃げ込んでいないのも良ポイントですね。
人間ドラマ、家族劇の要所でこの会話を挟んでくるので、全体的にメリハリが利いてるんですよね。
ひさしぶりに見れてうれしかったです。