ガリレオ
家族ゲーム
潜入探偵トカゲ
猿飛三世
今期はこの4本を見てました。
○ガリレオ
前作はとてもおもしろかったので期待していたのですが、今回のは脚本がひどかった。
脚本が粗すぎて、キャラクターの魅力もストーリーのおもしろさもかき消され、あれじゃあ役者がかわいそうだと思ってしまうくらい。
なによりの被害者は吉高由里子。
せっかくのいい役者なのに、ああもったいない。
○家族ゲーム
桜井翔主演ということで、まったく期待せず、しかし周りを固める役者陣が魅力的なので試しに1話目を見てぐっと引き込まれました。
今季見たドラマの中ではピカイチでおもしろかった。
あらすじや前評判によれば、ある人物の一見非常識にしか見えない振る舞いが結果として他人を救っていく、という、まぁよくあるパターンのお話なのだな、と軽く思っていたのですが。
物語の中心に大きな謎をどんと据えて、その真相に迫るようで迫らない、けれど各話ごとにその外堀を埋める小さな謎を提示しその解決を与えていく中で、大きな謎の姿が浮き彫りになっていく、という構成。これが見事。
大きな謎――吉本荒野とは何者なのか?――に関しては、各話ごとに盛大な引きを残して終わるんだけど、小さな謎の答えをきちんと与えてくれるもんだから、やきもき感がそれほど大きくならない。結果として、毎回飽きずにわくわくが持続する。
「ガリレオ」と比べると、泣きたくなるくらいよくできた脚本だったと思います。
○潜入探偵トカゲ
事前情報なしで、タイトルに惹かれて見てしまいました。
こう、ぐっと心惹かれるキャストやストーリーとかではなかったのですが、ひさしぶりの蓮佛美沙子を楽しみに見ていました。
脚本としては『家族ゲーム』同様、全体を貫く謎があり、毎回個別の事件を解決する中で真相に近づいていく、という構成。
なのだけれど、こちらはオチが非常にわかりやすく、そのために引きが弱い。
「潜入探偵」という役柄を活かしての、毎回のコスプレがちょっと見所だったかな。
○猿飛三世
実は今回一番楽しみにしていたのがこのドラマでした。
民放から時代劇が消えて久しい昨今。貴重な時代劇枠で忍者ものをやってくれるとは!
しかも猿飛佐助の孫。
タイトルからしても、某フランスの大泥棒の孫を描いた作品を彷彿とさせてくれます。
内容としては、まだまだ未熟な猿飛佐助(三世)が主君筋にあたる姫様を守ろうと、悪代官擁する服部勢と戦いながら、忍者として、人として成長していくというもの。
なーんにも考えずに、勧善懲悪の忍者アクションとして見ることのできる作品でした。
時代劇といえば、『水戸黄門』に代表される勧善懲悪のお約束もの、もしくは『鬼平犯科帳』のような剣戟もあるけれどどちらかというと社会派ドラマに近いものが思い浮かぶかもしれませんが、時代劇のポテンシャルはもっと大きいと思うのです。
アクションとしての時代劇。
時代考証は二の次にして、とにかく動きで魅せるアクションものの一ジャンルとしてあってもいいのではないかと思います。
『必殺』シリーズとか『三匹が斬る!』シリーズみたいなのをもっと突き詰めた感じの。
実際、『七人の侍』は『荒野の七人』として西部劇へのリメイクにも耐えうるだけのポテンシャルがあることが実証されているわけですし。
若者が好いた惚れたを繰り返したり殺人事件を捜査したりするばかりでなく、その中の一枠でもいいからなんとか時代劇再興が果たされないものかとやきもきしています。
あと、春ドラマとはちょっと違うけど、ほかに『あまちゃん』と『シークレット・ガーデン』を楽しみに見ています。
7月に入ってから忙しくなったため、『あまちゃん』は東京編の最初の方までしか見れていませんし、『シークレット・ガーデン』も残り二話というところで止まってしまっていますが。
『あまちゃん』に関してはちょっと思うところがありますし、『シークレット・ガーデン』はもうすぐ最後まで見れるので、また感想を書きたいと思います。