監督:斎藤久志

2001年/日本
涼となつは超ラブラブ。
思いが通じたのか、ある日本当に《イタミ》を分かち合うようになってしまった。それでもノー天気に暮らす2人。
そんなある日、なつの妊娠が発覚した。大喜びをする涼。が、次の瞬間、涼は自分があの痛みに耐えられるのか、大きな不安に襲われる…。
『三年身籠る』の監督である唯野未歩子と、西島秀俊の共演作。
痛みを共有するふたり、という、どこかファンタジックな設定でありながら、そこに描かれる世界の濃密さに、ちょっと、いや、かなり面食らった。
もう五年も前の作品であるのに、すでに笑いながら浮気をするだらしない男が嫌になるくらい似合っている西島秀俊の姿にちょっと笑った。
そして、唯野未歩子の演技に目を奪われ、図らずもその声に耳を奪われてしまった。
やっべ。めっちゃかわいい。そして上手い。いやーん、好きだこの人。
結構いろんなことが起こっているにも関わらず、淡々と進行しているような気になる。
それは、やはり主役のふたりの演技に依るのだろうなぁ。西島秀俊の駄目男の微笑みと、唯野未歩子の佇まい。うーん、上手い。
脇を固める名優、ていうか、名監督に驚く。
なんで、こんな超豪華キャスト?
ほんと、これはいろんな意味で必見です。いやぁ、スクリーンで見れて良かった。
ただ、ラストが、ちょっと。
西島秀俊が走って逃げ出すところなんて最高だったのに。
そつなくまとめてみました、的なあの終わり方には、少し不満が残ります。
もっと雑に切り上げてもよかったんじゃないかなぁ。
「はいはい、終わりですよー」ときれいにまとめるより、殴り合いの喧嘩をしていた、あの勢いを残したまま終わった方が良かったような。
いたいふたり
http://www.licri.co.jp/movie/itai/