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監督:ガボア・クスポ
2007年 / アメリカ
terabithia.jpg
女兄弟ばかりの貧しい家庭で育った小学5年生のジェスと、引っ越してきたばかりの個性的な少女レスリー。学校を牛耳るいじめっ子のターゲットにされてばかりの2人はやがて親友同士となり、近所の森に美しい空想上の王国“テラビシア”を作る。


いやー、すばらしい。
実にすばらしい。
ボーイ・ミーツ・ガールのお手本のような展開、いじめや家庭環境といった暗めの現実と限りなく明るい“テラビシア”の対比、大人の女性に対する憧れと隣にいる女の子への淡い恋心。
原作の人気が高いということにも頷けます。

もちろんそうしたキャラクタ造形や数々の要素が良いことも大きいんですが、今作を真にすばらしいものとしている最大の要因は、なんといっても想像力の全肯定に尽きます。


貧しい家庭、いじめの対象、姦しい姉妹たち。
鬱々とした現実を生きるジェスの唯一の楽しみは、絵を描くこと。
仕事に忙しく一風変わった両親、個性的であるが故のいじめ。
転校した先で友達もできないレスリーの特技は、お話を作ること。
ふたりの持つ想像力は豊かでしたが、現実では無力なものでした。
しかし、そのふたりが出会い、それぞれの想像力を補いあったとき、すべてはめくるめく世界へと姿を変えていきます。
古びたロープは魔法のロープ、近所の森は美しい王国、木の上の秘密基地は王国の砦、トンボが兵士でリスが邪悪な怪物、大木が巨人。
想像力はどこまでも高く舞い上がり、ふたりは自由に、そしていきいきと遊びまわります。

もちろん、空想の王国を築き上げたからといって現実の問題が消えるわけではありません。
問題は山積みで、しかし、自由な心と発想は、現実のどんな問題にも柔軟に対応できるだけの応用力を与えてくれます。


と、途中まではものすごく良かったんですが。
あのオチはいただけない……。
だからさ、殺す意味はどこにあるわけ?
どうしても分からない。別れが必要なら、引っ越しでいいじゃない。
死が二人を分かつ必要はなくない?

あそこで一気に興ざめしました。
ああ、もったいない。


テラビシアにかける橋
http://terabithia.jp/
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