
第一話「サンドニ街」監督:ジャン=ダニエル・ポレ
第二話「北駅」監督:ジャン・ルーシュ
第三話「サンジェルマン・デ・プレ」監督:ジャン・ドゥーシェ
第四話「エトワール広場」監督:エリック・ロメール
第五話「モンパルナスとルヴァロワ」監督:ジャン=リュック・ゴダール
第六話「ラ・ミュエレット」監督:クロード・シャブロル
1965年/フランス
ラ・ミュエットのような高級街から、サンジェルマン・デ・プレのような学生街、そしてサンドニのような娼婦街に至るまでありとあらゆるパリが出てくる、ヌーヴェル・ヴァーグが最高点に達した時期に撮られた、60年代パリ・スケッチ。
リアルなパリってこんな感じらしいですよ。
ふーん。
ちょっと小粋で洒落がきいていて、でも無防備でいるといつの間にか毒に犯される。どこか滑稽で皮肉っぽい街。
オムニバスで描き出されるパリの街は、イメージの中にある“ハイセンスでエレガントなお洒落な街”からはほど遠かったです。しかし、親しみを感じるかといえば、まったくそうではなく。
僕にしてみると、パリという街がより一層現実から遠い存在のように見えました。
あんな、なんていうのか、アンバランスな街が本当に存在するのだろうか。
この中では「北駅」が一番好みだったかな。
夢見がちで地に足のついていない人間と現実に足を据えた人間が会話するのですが、家の中と外で女の役割がシフトチェンジし、その双方をこなすのところが上手い。そしてあのラスト。徹頭徹尾、皮肉でもって批判を表明するやり方に感嘆を覚えます。
パリところどころ
http://www.zaziefilms.com/paris/