監督:舩橋淳
2005年/日本

アリゾナ州の砂漠、日本人旅行者の哲平は、蒸発した妻を捜しにアメリカへ来たパキスタン人のアリと出会う。彼の車に同乗してまもなく車が壊れてしまい、2人は偶然出会ったアメリカ人女性サラに助けられる。やがて3人の間に奇妙な友情が生まれ、あてのない旅が始まる。
なんだろ、もうちょっと、という感じ。
ロードムービー、というには少し弱い気がする。かといって、人間ドラマ、もしくは青春映画というにも弱い気がする。
主役三人が、いつの間にそんななかよしになっていたんだ? というのが正直な感想。
三人の交流というのがいまいち掴みきれなかった。
せっかく国籍も言葉も習慣も違う三人を出会わせたんだから、「決してつながらないもの/共感できないもの」と「もしかしたらつながるかもしれないもの/共感できるかもしれないもの」、「確かにつながるもの/共感できるもの」をもっとがっちり見せてくれれば、もっと素直におもしろく見れたと思う。
確かに風景はきれいだったけど、そこは主題には成り得ないと思うので。
あのラストシーンには良い意味で裏切られた。
孤独と温もり、現実と理想。
そこにどう折り合いを付けるかは人それぞれだけど、哲平が求めたものがなんだったのか、それがよく分かる。
まぁ、それが映画的に成功かどうかはまったくの別問題だけど。
ビッグ・リバー
http://www.bigriver-movie.com/