監督:テリー・ジョージ
2004年/南アフリカ、イギリス、イタリア

1994年。100日間で100万人が殺されたルワンダ大虐殺。世界中がこの悲劇を黙殺する中、4つ星ホテルに勤める支配人ポールは行き場のない人々をホテルにかくまいはじめる。家族を守ることだけを考えていた一人の父親が、1200人の命をを救う。
エンターテイメント性は皆無、気がどよ〜んと重くなるような虐殺シーン、社会性の高い作風。でもおもしろい。ドラマ好きにはたまらない作品です。
主人公のポールは、はじめは家族のことしか考えていない人間でした。でも、それは当たり前の話で、責められるようなことではありませんよね。見知らぬ人間よりも自分の家族の方が大切です。
でも、それが見知らぬ人間じゃなくて隣人だったら? 友人だったら?
ポールが結果的に1200人もの命を救うことができたのは、「誰かを守りたい」という心持ちでを最後まで持ち続けられたからです。
この作品に込められているものは、全部白人の都合による白人の論理なのです。
民族紛争ったって、じゃその民族ってなんなのって言ったら、アフリカにやってきた白人が勝手に決めてったっていうじゃないですか。
虐殺が行われているのにそれを見て見ぬフリをするのも「ルワンダに価値がないから」。
痛烈だなぁ。
こうした作品をきちんと見て欲しいなぁ。
多くの人に。
ホテル・ルワンダ
http://www.hotelrwanda.jp/