監督:ジョナサン・デイトン&ヴァレリー・ファレス
2006年/アメリカ

小太りの眼鏡っ子、オリーヴの夢は美少女コンテストで優勝すること。地方予選で繰り上げ優勝した彼女は、独自の成功論に取りつかれる父リチャードや母のシェリル、自殺を図ったゲイの伯父フランク、ニーチェに倣い沈黙を続ける兄ドウェーン、ヘロインを辞めず老人ホームを追い出された祖父と共に、車で決勝大会の会場を目指す。
すさまじく個性的な面子の家族。
それぞれが“負け犬”でありながら、その辛い事実に目を向けられないままの家族が織りなすロードムービー。
おんぼろのフォルクスワーゲンのワゴンが家族そのものを表していて、見ている側にはとても分かりやすい。
はじめはおんぼろながらも走っていたのに、途中でクラッチが故障してしまい動かなくなる。
しかし、みんなで力を合わせて車体を押し、少し勢いがついたところで次々とみんなが飛び乗り、なんとか動きはじめる。
ワゴンはおんぼろでまともに動くことも難しいけれど、決して動かないわけではないんだよ。
心にじんわりとしみいるやさしさ。
気持ちのいい映画でした。
リトル・ミス・サンシャイン
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