もともとヴィッキー・チャオ目当てだったんで、そのほかのことは全然期待していなかったんですが、見てみるとすごくおもしろかった。
徹頭徹尾「愛」について考える・考えさせるつくりになっていて、恋愛映画としてよく出来ていた。しかも、それにアクションと人間ドラマと伝奇が絡みあい、いかにも雑多になりそうなところを、きちんと起承転結がしっかりしていてスマートに収められている。
うん。
レベルの高いエンターテインメント作品でした。
あと、共演者のレベルも高かった。
妖魔役のジョウ・シュン。
いや、そういう役でそういう演出なのはわかるけど、「妖艶」という言葉はこの人のためにあるんじゃないかと思った。単純にきれいってのとは違うんだな。なんか怖い。
降魔士役のスン・リー。
この子が、またかわいいんだ。
初登場時は小汚い小娘で、食事シーンは料理と酒をかっ食らうって感じで全然魅力なんて見せないのに。
なんか、じわじわくるかわいさ。
いかにもおてんば娘って感じの、すごく健康的な色気を感じました。
いいねこの子。
あと、ヴィッキー・チャオの旦那役のチェン・クン。
彼もすごくきれい。
あんな男くさくない将軍いるかって突っ込みたいところですが、なんかオーラがあって納得しちゃう。
この人の演技がとても良かったおかげで、後半の畳み掛けるように繰り返される「愛とは?」という問いが映えたし、わかりやすかった。
特に、妖毒に冒されたヴィッキー・チャオとの対面シーンは鳥肌立った。
展開自体は先が読めるけど、画面に惹きつけられるようで目が離せませんでした。
なんかきれいとかかわいいとかばっか書いてますけど、本当にいい映画でしたよ。