監督:宮藤官九郎
2005年/日本

ワイルドで男らしい商家の若旦那、弥次さん。
美男でヤク中の役者、喜多さん。
二人はディープに愛し合っている。
喜多さんのヤク中を治すため、そしてリヤルを探すため、二人は「何でも願いが叶う」というお伊勢参りの旅に出る。幾多の宿を渡り歩き、弥次さんと喜多さんが目指す旅のゴールにあるものとは!?
すごい。いや、ほんとにすごいですよ。
もう、超豪華キャスト。その豪華キャストがばんばん出てくる。しかも「え?! そこで!?」という使い方。いやーすげーさすが宮藤官九郎。
しりあがり寿の世界を、いったいどうやって映画にするのか。しかも、それをあの宮藤官九郎が。
やはり映画にする以上、ある程度は大衆に歩み寄るというか、表現をやわらかくして分かりやすくするというか。でも、そういう風に表現を改めてしまうと、しりあがり寿の味がなくなっちゃうし、それじゃ意味がないものなぁ。
と、いうところが非常に興味深く、めっちゃ楽しみでした。
見て驚き。
そのままだ。しりあがり寿の世界がきっちりそのまま描かれているー。
うわーよくこれを映画にしたなぁ。
絶対ひく人がいるぞ……と思ったら、案の定、始まってすぐに前の方に座っていた二人が出て行きました。
あーあー、もったいない。
しりあがり寿の世界ではあったけれど、きちんと宮藤官九郎の色が加わっていました。それは演出であったり、キャストの配置であったり、ちりばめられたギャグであったり。そうした細部をきちんと固めているからこそ、かろうじて成り立った作品だなぁ、と思いました。
真夜中の弥次さん喜多さん
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