なにかと話題の作品ですね。
秘密を持たないことを唯一のルールとしたある家族の物語。
小泉今日子のキレっぷりはすばらしいですね。
『踊る大捜査線』でなにか吹っ切れたんでしょうか。目に見えて分かりやすいキレっぷりよりも、笑顔が怖かった。
ソニンの演技をはじめて見ましたが、まぁまぁのものですね。今回の作品では、唯一気になるキャスト（逆の意味でね）だったので、ほっと一安心でした。
一見すると理想的な家族だけど、実際はとてもそうとは言えない。みんなそれを分かっていながら、幸せな家族を演じている。綱渡りしながら逆立ちするようなバランス。うっわ怖。
歪みも頂点に達し、ついに崩壊のカタルシスが訪れるわけですが、それでも、元々がバラバラの上に成り立っていた見せかけ家族なのですから、どんな状態に陥ろうと決定的な崩壊はしないのです。
そして訪れる再生。緩やかな再構築。
家族とはなんなのでしょうね。
「本当に大切なことはね、墓の中まで持って行くもんよ」
秘密を持たず、タブーを作らず、なんでも語りあえる仲というのは、やはりどこか不自然だと感じます。上手く言えなかったその思いを、この台詞がぴたっと言い当ててくれた気分です。
空中庭園
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