タイトルからしていいですよね。
全編吉田拓郎づくし、ということで、楽しみに見にいきました。
これは音楽映画というのではないけれど、音楽の力の偉大さを感じさせる出来です。
話自体はすこし、というかかなり陳腐で、見ていてある意味はらはらしますが、音楽の力でぐいぐいひっぱていってくれます。
話は陳腐と書いておいてなんだけれど、実は見ていて泣いた。
晩ご飯は必ず家族そろって、というお父さんのこだわりについて次女の歌織が語る場面でね。
とあるライブハウスでのオーディションに出かけ、見事合格した歌織のバンド。そこで、晩飯食ってかないか、と誘われて出た言葉。
詳しい文言は忘れたけれど、
「お父さんは家族そろっての晩ご飯をなにより楽しみにしている。私もそんな食卓がいつか大好きになってた。だから帰らなきゃ」
「もちろんバンドは大切だけど、そのせいで晩ご飯のルールが壊れて、お父さんが反対するのなら、私はバンドをやめる」
こんな感じ。
もうね、これを聞いて涙が出た出た。
ルールだから、お父さんが怒るから、帰らなきゃいけない、じゃないんですよ。
そんなルールが好きだから、帰るんです。
その時点では、何故お父さんがそんなにもルールを大切にしているのか、そのルールに込められた気持ちがなんなのかは分からないんですが、少なくとも、お父さんが家族をなにより大切に思っているってことが、娘にきちんと伝わっていることが分かるんです。そして、その気持ちを、娘が受け継いでるってことも。
ルールは強制するものではなく、というかルールの存在自体に意味はなく、大切なのはそのルールが何故必要だったのか、ということです。
理屈を尽くしてそれを理解させるのではなく、途方もない反復の末、行動がそれを伝えていた。
こんなにあたたかいことはない、と思いました。
そして、その次女・歌織役のAYAKO。いいですね〜彼女。
中ノ森BANDの歌を聴いてみたいと思いました。
それに引き換え、長女・詩織役の藤沢恵麻。ほんっと、この人は変わりませんね。下手だな〜。ここまでくると、もはやそれが味なのかと疑ってしまいます(苦笑)。
結婚しようよ
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