監督:リュック・ベッソン
2005年/フランス

48時間後、俺の命は奪われているかもしれない。
アレクサンドル三世橋から見下ろすセーヌ河。
もう、たくさんだ。
ここで何もかも終わりにしようと思った。その瞬間、突然君が隣に現れた。
神々しく輝く金色の髪。
俺は君を見上げ、息を呑んでたちすくんだ。
アンジェラ、君は一体、何者なんだ?
なんといっても主演のジャメル・ドゥブースがすごくきれい。すげー手足長ー。なんつープロポーション。感嘆。
お話の内容は、借金にがんじがらめにされた駄目男と天使の繰り広げる一風変わったラブストーリー。
借金とは、そのものずばり、男の過去とコンプレックスの具現体です。それに縛られ、男は前に踏み出すことができないでいます。
一方天使は輝かんばかりの美女で、スタイルも抜群。一見完璧なんですが、如何せん過去がない。そう、依って立つものがないのです。
天使は、男に過去の克服を促します。
決別ではなく克服。ここがミソ。
消し去ってしまいたい過去を捨てるのではなく、それを受け入れ、それすらも自分の一部として受け入れることを教えてくれます。
そして男は、過去を含めて自分を受け入れることができて初めて、天使の欠落に気がつくのです。
そして、過去がないならこれから一緒に作っていこう、と、言うのです。
男が一方的に救済されているようで、実は互いが互いに補完し合うことで寄り添って立つ。ある意味完璧な恋愛関係ですね。
そして、この作品は全編白黒で撮られています。
このモノトーンの綾。
白と黒だからこそ映し出される光の美しさ。
とてもすてきな画面でした。
ANGEL-A
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