加藤ゑみ子 / ディスカヴァー21

本書でお嬢さま言葉を遊ぶうちに、あなたは、ほんとうにお嬢さまになってしまうかもしれません。1995年の発売以来、TV、雑誌でも多数紹介された話題の書、待望の新装版。笑いながら読むだけで、お上品な言葉遣いと気品が自然に身についてしまうのです。
高校生のときに確か後輩がこの本を読んでいたんですよ。
もうね、このタイトルがいいじゃないですか。インパクト大。
そのときにひーひー笑いながら読んでいた記憶があります。
で。
そんなことはすっかり忘れていたのですが。
最近、結びが必ず「ごきげんよう」だったり、「〜〜ですの」という表現の散見するメールを読みまして、ひとりそこはかとなくときめいていたわけです。
そんなある日、ふとこの本のことを思い出しました。
内容はさっぱり覚えてなかったんですが、笑いながら読んでいたことを妙にくっきりと思い出してしまって、読みたくてたまらなくなりました。
いや〜、言葉使い講座やマナーブックとして使えるかどうかはかなり微妙ですが、やっぱりおもしろい。
基本的にこれはギャグ本として読むべきだと思いました。改めて。
お嬢さまはコーヒーを飲まないんですってよ。
のろのろしていては永久に注文を取ってもらえないようなラーメン屋でも、決して声をかけたりはせず、目が合うまで待ってから目で合図。
しびれます。かっこいい!
……まぁ、お嬢さまは「かっこいい!」だなんて評価は欲しくないとは思いますが。
最後にひとつ補足を。
お嬢さま言葉については、『ヴァーチャル日本語 役割語の謎』(著.金水敏)が詳しいです。
お嬢さま言葉の性格や成立過程などを知りたい方はそちらを読むことをお勧めします。その上で本書を読むと、より一層おもしろいのではないかと思います。