江原啓之 / ハート出版

「病は気から」の本当の意味は「病は霊から」である。霊を癒すこと=霊癒をおこなうヒーラーが啓示する、スピリチュアルな生き方をもっと深く学ぶための本。1995年刊「自分のための「霊学」のすすめ」の改題・新装版。
ある知人に「とりあえず読んでみて!」と手渡されたので読んでみました。
すっごい素朴な疑問なんですが、なんでこの本を読んで感動できるんですか……?
や、別に霊を信じる信じないは関係ないですよ。そういうことはまったくの別問題として、純粋に読み物として読んだとき、この人の不幸自慢と逃げの一手の人生論がそんなに受けるのですか……?
分からないなぁ。
苦しい現実から目を背けさせることで、いつの間にか現実につなぎ止められている、そういうのがいいんでしょうね。きっと。
全力で逃げ出してるのに、「俺がんばってる!」「あたし前進してる!」みたいな、そういう幻想が気持ちいいのではなかろうか。
思考停止の典型例、宗教の見本みたいなものですね。
や、別に逃げることは悪くないんですけど。誰かに肯定して欲しくてたまらないんだろうなぁ。他人に頼る前に自分で自分を肯定しなよ。
まぁ誰がなにを信じてもそれはそのひとのことなのでどうでもいいのですが、僕には合いませんでした。
ぺらっぺらすぎて、も、ぺらすぎて吹き飛んでしまう。
“人はなぜ生まれいかに生きるのか”、って、そんなの、
「理屈なんていらない 生まれたから生きるのよ」
(「39℃」より[『うちにかえろう〜Free Flowers〜』収録]川上三枝子)
これで充分すぎるじゃないですか。