牧秀彦 / 光文社

五十振りの名刀の裏に隠された歴史のドラマ
本屋でぶらぶらしてて、久しぶりにひとめぼれした本です。
日本刀関係の本と言えば、制作者と制作年代、あとはモノのスペックを詳細に書き連ねてあるような、いわゆる図録的なものを思い浮かべます。
本書はそういった感じとはひと味違い、タイトルにある通りその刀に秘められた由来と伝説に主眼を置いています。
刀を歴史的資料や美術品として捉えるのではなく、あくまでそれにまつわるドラマをメインに据えている。
そうしたアプローチで刀を捉えると、その芳醇な香りにくらくらとしてしまいます。