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緑川ゆき / 白泉社
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同学年の無口な少年・辛島に想いをよせる国府佐和。誕生日に告白する決心をした矢先、ビルに侵入する辛島を目撃!! 辛島を追った国府が目にした辛島の驚くべき能力とは──!?


一話を読んだときは、正直、「なんて軽い」と思いました。
警察の特殊部隊ってなによ。拳銃をそんなに簡単に民間人に渡すの? とか。まぁ、辛島くんの「声」はおもしろいと思いましたよ。願望や命令を口にすれば誰もが従わざるを得なくなる。言霊だなぁ、とどきどきしました。
で、まぁ、読み進めていくうちに撃沈。はぁ。背景のなんとはなしの薄っぺらさは変わらないんですが、辛島くんの「声」という設定がぐんぐん伸びるんだもん。
成長、という意味で、これほど分かりやすいものもなかろう、というくらいに。
ああ、上手いなぁ、と素直に感嘆しました。

気持ちを口にする、言葉にして他人に伝える、ということ。それがいかなる蛮勇であるか。そこに秘められたものをとことん拡大したものが辛島くんの能力なのであって、本来、誰が口にしたところで言葉にはそういう力が備わっているのです。
だって、あの草原で国府さんが口にした言葉は、確かに辛島くんに届いたのですよ。


楽観的というか、自分以外の誰かを信じられるということはすごいね。
緑川さんは、そういうことをさらりと描いてしまえるから(本当のところ苦しんで描いてるのかもしれないけれど)すごいね。
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