第26話、男性が主人公なのは4巻目にして初めてじゃないのかな。
しかも主人公が恋愛と全然絡んでないの。
でも、い~~い話なんだなぁ。
すっごくあったかくなる。少女マンガだけど、恋愛至上主義じゃなくて、人と人のつながりを大切に描けるってのはすごくいいと思います。
それと第28話。
これ、すごい。すごくいい。
独身の生き辛さを痛感していた男女が偽装結婚をする。形としては婚姻届を提出するけれど、要はルームメイトになりましょう、という契約のようなものですね。
そんな生活が順調に進んでいくんですが、男の方が転勤となり、あえなくパートナー関係は解消となってしまいます。そして離婚届、引越しと淡々と進み、円満におひとり様に戻ったふたり。
だったんですが。
女の方が、偶然二人暮らし時代に使っていたものと同じザルをくじ引きで当ててしまいます。
ああ同じザルだったんだ、と気づいた途端、なんでもない、本当にふとした記憶がよみがえります。
ひとりとひとりが
同じ場所に住んでいただけだと思ってた
私は そんなふうにしか誰かと生きられないのだと思っていた
でも ふたりだったんだ
ちゃんと降り積もっていたんだ
あの日選んだ 「ふたり」の日々は
ああ、もう、号泣。
愛情と愛着の違いはどこにあるんでしょうかね。
燃え上がるような恋愛のときめきは一瞬の花火みたいなもんですが、こうして降り積もっていく思い出のしぶとさってなんなんでしょうね。
変に劇的な演出もなく、ただただ丁寧に気持ちを描くってのは、簡単なようで難しいですよね。