高屋奈月 / 白泉社

一番大切な人は夾だと気づいた透は、その想いを相手に伝える事を決意するが!? 一方、十二支の呪いがまたひとつ途絶えた! 壊れゆく慊人の世界。もう自らの力が及ばない事を悟った慊人の心は、徐々に闇に蝕まれて──!?
続々と十二支の呪いが解けていきます。ふーん、なるほど呪いってのはそういうものだったのね。呪いに縛られているのは十二支というよりも、むしろ慊人の方か。
しかし紅葉の変わりっぷりはすごい。この作品に出てくる誰よりも強くなっているなぁ。しかもしなやかだ。頭も悪くない。すごい子だ。化けるなぁ。
透くんが自分の気持ちに気づいてしまったと思ったら、夾の一撃。うぇ。マジ。それは透くんにとっては一番効く一撃だよ。
でも、透くんならそんなのはねのけちゃう気がするけど、うーん。ネックは呪いか。十二支のじゃなくて、罪悪感という名の呪い。自分で自分にかけちゃってがんじがらめにされちゃってる独りよがりな呪い。
ああ、そうか。
そういうことか。
自分を縛れるのは自分一人だけ、つまり、そういうことだったんですね。