
谷川史子 / 集英社
『一緒に歩こう』
この人は年の差カップルが大好きみたいですが、ハッピーエンドでもアンハッピーエンドでもないラストを描いてしまうので感嘆することしかできません。すごいなぁ。
やっぱり男の子が優等生的すぎるきらいがありますが、でも、これ以上はないっていうくらいすっきりとしたラスト。うれしいんでもかなしいんでもなく、ただ心の琴線が澄んだ音を立てて震わされてしまって、やっぱり泣いてしまいました。
『ぼくらの気持ち』
得たものを失うのは怖いけど、そのために足踏みしてちゃあそれすらもなくしますよ、というお話。痛すぎて半泣きでした。
『愛はどうだ!』
ずらっと背表紙が並んでいたとき、一番大好きだったタイトル。中身も、思った以上に良かったです。素直な小町ちゃんがかわいくてかわいくて。ううん、人間素直が一番ですよ。
『ごきげんな日々』
うわああああ、いままで何度でも書きましたけど、僕、語らずに語る、見せないで魅せるというのに激烈に弱いのですね。「春の手紙」という作品での、手を繋ぐシーンに轟沈。ベッドにダイブ。布団握りしめて暴れてしまいました。
『外はいい天気だよ』
年の差カップルとともに、この人は幼なじみも大好きです。あああ、実にさまざまな思いを乗せられるその微妙な距離よ。
第二話の最後の台詞がすごく好きです。さりげなくこんなこと言われたらうれしさのあまり飛び上がっちゃいそうです。
さらに続く。