
谷川史子 / 集英社
『王子様といっしょ!』
たった一言で救われるということは、まぁよくあることではないにしろ、やっぱりありますよね。
「いちばんのコンプレックスが いちばんの宝物になりました」
笑顔でこんなことが言える。ああ、なんてしあわせなんだろう。目眩がしそうです。
『星の速さで駆けてく』
一歩を踏み出すことの尊さと、そこに必要な勇気の大きさ。“もう間に合わない”状況下だからこそ、強くそれを突きつけられます。
『魔法を信じるかい? 1〜3』
なぁんだか、設定と微妙な長丁場のせいでだれてしまったような印象があります。なんで? とそれってどういうこと? がいっぱいでした。
短編の方が良いなぁ、この人のマンガは。切り口がはっきりしてるからでしょうかね。
はぁ、というわけで15冊読みました。
本当なら一冊一冊に対して記事ひとつ使えば良かったんですが、さすがにねー。
こう、どばっと読んで、やっぱり僕はこの人のマンガが好きだなぁ、ということは良く分かりました。
ふわっとした雰囲気と、一筋縄ではとてもおさまらないオチをつけてくる、そのギャップがまた良いようです。
主人公がフラれて、切なさで胸が締め付けられているのに、これ以上はないというくらいに希望に満ちあふれているってどうなの。ぐっとハート鷲づかみです。