浦沢直樹×手塚治虫 / 小学館

アトム、モンブラン、ノース2号、ブランド、ヘラクレス、エプシロン、そしてゲジヒト!!
素晴らしき最強ロボットに贈られた恐怖の花園!!
人とロボットが共存する社会で発生した最悪の殺戮と破壊!!
犯人の目的は……!? 正体は……!?
冥界の王の出現に、空想科学サスペンス、さらなる深淵に!!
手塚治虫が原作だとは思えぬくらい、見事に浦沢調です。
今巻の解説を読んでひどく納得したのですが、そう、浦沢直樹のマンガは映画によく似ている。画面の割り方や演出の方法が似ているのですね。
そんな浦沢版「アトム」ですが、あんまりアトムは出てきません。
主人公は誰なのか?
アトムでなければ、ゲジヒト?
や、それも違うようです。
この作品の主人公は、おそらく、プルートゥ。
考えるまでもない、題名からして分かり切っていたことでした。
自分は何者なのか。
果たして自分は自分なのか。
至極真っ当にそれを追い求める物語なのでした。