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ダイアナ・ウィン・ジョーンズ / 東京創元社
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歩いててふと気がついたら、あたし幽霊になってた! 頭がぼやけてて何も思い出せないし、下を見たら自分の体がないじゃないの。生垣やドアをすり抜けて家のなかに入ると、だいっ嫌いな姉さんや妹たちが相変わらずのケンカ。誰もこっちに気づきゃしない。でも、どうして幽霊なんかに!? おかしくもほろ苦い現代ファンタジイ。


気がついたら幽霊になっていて、しかも自分が誰なのか分からない。
かろうじて自分の家族はそれだと分かるものの、では自分が何者であるのか、は、最後になるまで明かされません。
まさに典型的なアイデンティティの喪失と獲得の物語でした。
どこか『九年目の魔法』と似ています。これがDWJの味なのかしら。だとしたら、結構クセのある。広く一般に受け入れられるのが不思議な感じです。さすがジブリ効果と言うべきか。

わけが分からないまま、主人公と一緒に右往左往しながら物語に引き込まれていく過程は、なかなか刺激的です。
ただ、その過程がごちゃごちゃしまくっていることが少し難点っぽいですが……。

また、この作品はオカルトの要素がふんだんに織り込まれていて、読むだけでイギリスのオカルトについて(とはいえ、子供の遊び程度のものですが)知識が手に入るのも楽しい。
血の儀式は、なかなか興味深かったです。
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