忍者ブログ
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

新城カズマ / 早川書房
stt_1.jpg
あの奇妙な夏、未来に見放されたぼくらの町・辺里で、幼馴染みの悠有は初めて時空を跳んだ──たった3秒だけ未来へ。<お山>のお嬢様学校に幽閉された響子の号令一下、コージンと涼とぼく、そして悠有の高校生5人組は、<時空間跳躍少女開発プロジェクト>を開始した。無数の時間SFを分析し、県道での跳躍実験に夢中になったあの夏──けれど、それが悠有と過ごす最後の夏になろうとは、ぼくには知るよしもなかった。


内容としては最高。すばらしい青春小説です。
これは別にSFに限りませんが、非現実が作中に紛れ込むと、どうしてもその設定を書かないわけにはいかなくなります。
そしてそれがどんなにすばらしい設定であっても、引っ張られすぎると「なんだ、設定資料集かよ」的な作品になっちゃいます。
そしてその最初のハードルをクリアした後、こうした少年少女を主人公にした場合には、青春を手段にSFを描くのか、SFを手段に青春を描くのか、という問題が残ります。
この作品は後者で、SFが一つの設定としてきっちりと線引きされてます。
はやく後編の2巻が読みたいものです。

しかし、唯一の問題点、と言うか、人によっては気になるであろうのが文体。
少し斜め上から見下したようでいて、諧謔的な語り口。
僕は正直、鬱陶しくて嫌いな部類なのですが、内容のおもしろさに惹かれてなんとか読めました。これが青春小説でなくSF小説だったら読めていないだろうな、と、思います。
この記事にコメントする
name
title
color
mail
URL
comment
pass   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
secret (チェックを入れると管理人だけに表示できます)
この記事へのトラックバック
この記事にトラックバックする:
PR
カレンダー
05 2025/06 07
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30
ブログ内検索
Copyright ©   input   All Rights Reserved
Design by MMIT simple_plain Powered by NINJA TOOLS
忍者ブログ [PR]