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有川浩 / メディアワークス
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正義の味方、図書館を駆ける!
──公序良俗を乱し人権を侵害する表現を取り締まる法律として『メディア良化法』が成立・施行された現代。超法規的検閲に対抗するため、立てよ図書館! 狩られる本を、明日を守れ!

タイトルが秀逸ですよね。
そして、一ページ目を読んで吹き出しました。もう、看板に偽りなし、まさに“図書館戦争”。軍事訓練に励むそうです。この時代の図書館員は。
軍隊好きなんですかね。『空の中』も『海の底』もそうでしたが、今回はまさに軍隊ど真ん中。
超法規的検閲に対抗するため、図書館が火器を持って図書のために闘う、という設定。

不当な検閲により本が狩られる場面に、主人公が我慢できずにぶつかっていく場面があるのですが、もう、そこで号泣必至。本を大切に思う、本を読むことを大切に思う、ただそれだけのことなんですが、かっこよすぎるんですよ。本好きにはたまらないです。

しかし、キャラクタがワンパターンなのがちょっと気になるところ。
一見厳しいけど実は心根は優しくて、ただ不器用なだけの若者。
一見優しくてあたりも柔らかいけど、実は全然優しくない正論者。
『空の中』も『海の底』も『図書館戦争』も、全部このコンビなんですよね。
うーん、なんかなぁ、漫画っぽいというか。電撃っぽいというか。
悪いんじゃないんですけど、そろそろ違うものも見たい、という感じ。


「正論は正しい、だが正論を武器にする奴は正しくない」

おお、言うなぁ、とにやにやしました。
でも、そういう物言いがすでに武器になりつつある、という自己矛盾。いいな。


コミカルでテンポ良く読みやすい。そして、本好きにはたまらないこの設定。事情もくそもない、100%の悪者と正義の味方が戦うという、勧善懲悪な分かりやすい構成。
加えて、言葉狩りや“メディアの悪影響”とかいう戯言を、随分皮肉っていておもしろかったです。
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