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湊かなえ / 双葉社

父親が被害者で、母親が加害者――。高級住宅地に住むエリート一家で起きたセンセーショナルな事件。遺されたこどもたちは、どのように生きていくのか。その家族と、向かいに住む家族の視点から、事件の動機と真相が明らかになる。

ある人が貸してくれました。
湊かなえはこれで二冊目になります。前に読んだのは『告白』。ちょうど「このミス」で賞を取った頃合だったと思います。こちらも人が貸してくれたので読みました。
筋立ては確かにおもしろく、なかなか興味深そうだったのですが、読んでみて愕然としました。

あまりにもおもしろくなくて。

作品としての盛り上がりがまったくなく、起承転結の起だけが延々続き、むりやり幕を引いたかのようでした。
湊かなえは合わないな、と思い、それから近寄らずにいたのですが、今回せっかく貸してくれるというので再チャレンジしてみた次第です。

実は小説は手にとっていませんでしたが、土曜ドラマの『高校入試』は見ていました。
はじめは湊かなえだから見るのやめようと思ってたんですが、嫁が第1話を見てるのを横で一緒に見てしまい、ついつい続きが気になってしまったのでした。
あのとき、「なんだ『湊かなえはつまんない』んじゃなくて、たまたま『告白』がつまんなかったんじゃないだろうか」と思ったのも、今回この作品を読んでみようと思った遠因でもあります。

が。
やはりダメだ。
いつこの作品は盛り上がるんだろうと思っているうちに終わってしまいました。
しかし、このオチはなかなか秀逸。
全体の構成も悪くない……というか、あらすじだけ読むと、興味を惹かれてしまう。
でも読むとおもしろくない。
なぜだ。

『告白』『高校入試』『夜行観覧車』。
比べてみてなんとなくわかりました。
湊かなえは、決定的に演出力がないのです。
良く言えばシンプルで飾り気のない文体、とでも言えばいいのでしょうか。
小説家というより、原作者。
原案提供して、小説は別の人に書いてもらう。
原案提供して、誰かに漫画を描いてもらう。
原案提供して、監督と演出家をきちんと別につけて映像化してもらう。
そういった風に活躍した方が良いのではないかと思いました。心の底から。


しかし、まぁ、昨日まで西尾維新の冗長でくどい文章を読んでいたので(こちらの感想はまた後日)、さっと読めたしいい箸休めにはなりました。
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