豊田美加 / 角川書店

通常では捜査の対象にならない“特殊”な事件を取り扱う、警視庁公安部公安第五課未詳事件特別対策係、通称ミショウ。そこに所属する奇妙な女性捜査官・当麻と、とある事件がきっかけでミショウに左遷されてきた敏腕刑事・瀬文が、通常の人間の能力や常識では計り知れない特殊能力「SPEC」を持つ犯罪者に立ち向かう!
テレビドラマがおもしろかったのでその後の単発ドラマや映画を追いかけて見ていました。が、テレビドラマ終盤からの路線変更というか、ただのトンデモ超能力合戦になってからがかなりうんざりした展開であり、完結編となる劇場版もひどい体たらくだったので、ものすごい消化不良を起こしていました。
なんだあれ。
そこで、ノベライズなら映像では語られなかったアレやコレについて語られているんではなかろうかという淡い期待を抱き、読んでみました。
うん。
これは、紛うことなく「ドラマのノベライズ」だわ。
過不足なく、映像をそっくりそのまま文章に起こしてありました。本当にそれ以上でもそれ以下でもなく。
読みながら頭の中に映像が流れるという、まさに映像のノベライズとしては完璧な出来栄えでした。
しかし。
映像で全然物足りないから補足情報を求めた身としては、大ハズレ以外のなにものでもなく……。
残念。