忍者ブログ
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

作・演出:新津孝太 / 劇団ジョキャニーニャ

所轄から県警への栄転を一ヵ月後に控えた刑事大町の所に、一件の殺人事件が舞い込んでくる。
普段滅多に事件などない平和なK市で起きたそれは、死体の首に赤いリボンが巻かれているという少し変わったものだった。
同僚の女刑事三滝と、最近異動してきた使えない中年刑事長束と共に事件に臨むが、その翌日には第二の殺人が行われてしまう。
しかも同じように首に赤いリボンを巻かれて……。
さらに第三、第四の事件が続きこれを連続殺人と判断した大町だったが、栄転を控えていることもありまた、観光で潤うK市のイメージダウンを避けるため事故として処理することとした。だが、鑑識の熊野やその部下徳山の手を借りて隠蔽し続けた結果、本格的な連続殺人の捜査がされず被害者は20人を越えてしまう。
一向に犯人は捕まらず日々被害者が増えそれを隠蔽しつづける大町。そしてそれを取り巻く大町の恋人且つ泥棒の梅林とその泥棒友達の上八木、スパナを持って深夜徘徊する謎の女、バーのマスター。
果たして大町は栄転まで無事隠蔽し続けることができるのか? そして、連続殺人の行方は……?



やはりほかの劇団の公演は逃してもジョキャは逃せないだろう、ということで、ちょっと無理して見に行きました。
が。
期待が大きすぎたせいか……まぁ、端的に言うとあまりおもしろくなかったです。


スパナ的な鈍器を凶器とした連続撲殺事件を中心に、空き巣と警察が右往左往する話……と、あらすじを見るといかにもジョキャらしい、お得意の推理物かと思われるのですが。
意味ありげに登場する設定のほとんどがただの消耗品で、設定も展開もどこにもヒネりがない。
「これはきっと伏線に違いない」「この展開が後々意味を持ってくるに違いない」「ここでなにかどんでん返しが……!」といういわばお約束的なものをすべて覆す、ある意味、期待を裏切って焦らしを与えてくれる脚本でした。
でもそれでも、ジョキャならきっと最後の最後になにか仕掛けなり見せ場なりを用意してくれている、と思っていたのですが。残念ながらそこでもきっちり期待は裏切られました。
ある意味、徹頭徹尾期待を裏切り続けるという、新しい種類の演出なのかと思いました。
得意の推理物であえてやっちゃうよ! みたいな。
たぶん違うけど。

いままでも数少ないながらも「あれ……?」な脚本はあったけど、得てしてそういう舞台のときは小ネタのキレが抜群だったり、役者さん同士の掛け合いが絶妙すぎたりして、別の見所があったのになー。
なんだか非常に残念な舞台でした。


個人的には『窓辺の金魚、宇宙の辻さん。』『ほんとうのことば』などの再演を切望しています。『アガサ・クリスティによろしく』のように、次公演以後は再演も選択肢に入れてほしいなーと思います。
この記事にコメントする
name
title
color
mail
URL
comment
pass   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
secret (チェックを入れると管理人だけに表示できます)
PR
カレンダー
03 2024/04 05
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30
ブログ内検索
Copyright ©   input   All Rights Reserved
Design by MMIT simple_plain Powered by NINJA TOOLS
忍者ブログ [PR]