作:木場球 演出:新津孝太 / 劇団ジョキャニーニャ

大学院生は、就職活動に悩んでいた。もう、6月だというのにまだリクナビにエントリーすらしていない。
研究もうまくいっておらず、実験は失敗続き。遅刻続きでバイトもクビになってしまった。あんまり仲良くない姉にお金を借りに行かなければならない。できれば避けたいが、昨日から何も食べていない。姉の旦那さんは、カフェをやっているので、ご飯ぐらいなら食べさせてくれるかもしれない。そうこう思っているうちに、携帯がなった。
時同じくして、「椅子」は風呂に入って、たばこをふかしていた。
退屈だ。毎日、パチンコに行っているが、全然当たらない。昨日は、台を蹴飛ばして、店から追い出されてしまった。
ちくしょうあの店員、腹が立つ。「椅子」の携帯がなった。雇い主からの久しぶりの指令だった。
「椅子」は仕事道具のナイフを取り出すと、空を切ってみた。体は鈍っていないようだ。
―2人のクズが出会うとき、物語は動き始める。
(あらすじは変更されます)